NPO法人 科学わくわくクラブ

岡山県内で科学教室を開催している NPO法人 科学わくわくクラブのブログです

【科学講座レポート】植物の知恵 in 倉敷科学センター(2025/10/19)

 10月19日、ライフパーク倉敷科学センターにて科学講座「植物の知恵」を実施しました。9名の小学生とそのご家族が参加しました。

 今回の講座は植物の種子の散布についてのお話でした。果実とはなにか、なんのためにあるのかというお話から始まり、果実の構造、種子の散布方法についてのお話を聞きました。休憩時間には、いろんな種類の種子を観察しました。

たくさんの種子が散布方法で分類されて、テーブル4台を使って展示されています。

タンポポの種子が風で舞い上がる様子を観察しました。

センダングサの種子のトゲを解剖顕微鏡で観察し、服に刺さることを確認しました。

ヌスビトハギの種子を顕微鏡で観察しました。種子の表面にあるフックの様子がよくわかります。

 講座の後半には、風に舞うタイプの種子とふわっと浮くタイプの種子のモデルを紙で作製し、飛ばしました。

紙とセロテープとゼムクリップで種子のモデルを作製しています。

フタバガキの種子のモデルを高いところから落とすと、くるくると回りながら落ちました。

フタバガキのモデルと、重さが同じで折っただけの紙を同時に落としてみると、前者の方がゆっくりと落ちました。くるくる舞うことで滞空時間を稼いでいるのです。

アルソミトラの種子はふわっと浮いて滑空します。実物の飛ぶ様子を観察し、その後モデルを作製して飛ばしてみました。

 種子がくるくる回りながら落ちたり滑空したりすることで、より遠くの場所に落ちる可能性が高くなることを確認できました。

 動くことのできない植物が、自分たちの生息域を広げていくために知恵をしぼっているのがよくわかりました。